今後の月面探査計画における科学的意義付けに寄与
沙巴体育_大发体育娱乐在线¥投注官网先端研究院地球深部ダイナミクス研究センターの亀山真典教授は、東京大学大学院総合文化研究科の于賢洋大学院生(現在、NTT研究所)と小河正基准教授(研究当時)、東京大学大学院理学系研究科の西山学客員共同研究員、海洋研究開発機構の宮腰剛広主任研究員からなる研究チームの一員として、月内部の数値シミュレーションにより、観測から知られていた月の局地的な長期間の火山活動が、マグマの上昇メカニズムの変化が原因となって引き起こされていたことを示しました。この成果は、月内部構造解明を目指す月震計ネットワークなど、今後の月面探査計画における科学的意義付けに寄与します。
ポイント
?月内部のコンピュータ(数値)シミュレーションにより、30億年もの月の長期的な火山活動がマグマ上昇メカニズムの変化によって生じていたことを初めて解明
?古い時代の火山活動は内部発熱によって、比較的新しい時代の火山活動は高密度物質の沈み込みによる反動(対向流)によって駆動されることを提示
?このような長期的な火山活動は、地殻直下に存在する放射性元素濃集領域の存在で局所的に顕著になることを指摘
?月内部構造解明を目指す月震計ネットワークなど、今後の世界各国の月面探査計画における科学的意義付けに寄与
論文情報
掲載紙:Geophysical Research Letters
題名:Long-Lasting Volcanism of the Moon Aided by the Switch in Dominant Mechanisms of Magma Ascent: Role of Localized Radioactive Enrichment in a Numerical Model of Magmatism and Mantle Convection
(和訳)マグマの上昇メカニズムの変化がもたらした月の長期火山活動:マグマ上昇とマントル対流の数値モデルにおける放射性元素濃縮領域の役割
著者:Ken’yo U, Masanori KAMEYAMA, Gaku NISHIYAMA, Takehiro MIYAGOSHI, and Masaki OGAWA
DOI:10.1029/2025GL115215
https://doi.org/10.1029/2025GL115215
沙巴体育_大发体育娱乐在线¥投注官网先端研究院地球深部ダイナミクス研究センター
亀山 真典